名前のないワイン会
~このワインを受け入れ共に飲もう名前のないワイン会で~
2022/07/01 開設

白ワイン/泡
-2020-
サン・トーバン
1er Cru アン・レミリー
【 DOMAINE BOHRMANN 】
-2017-
サントネイ
1er Cru ル・ボールペール
【 VINCENT GIRARDIN 】
-2020-
ムルソー
1er Cru カイユレ
【 FERNAND & LAURENT PILLOT 】
赤ワイン
-2017-
モレ・サン・ドニ
1er Cru レ・ミランデ
【 Maurice Gavignet 】
-2017-
ニユイ・サン・ジョルジュ
1er Cru レ・シャブッフ
タスト・ヴァン
【 ALAIN-MAURICE GAVIGNET 】
-2016-
ボーヌ
1er Cru マルコネ
【 CLAUDE LEBLANC 】
-2020-
ヴォーヌ・ロマネ
1er Cru レ・レニョ
【 Domaine Audiffred 】
◆会の感想◆
~難しい季節が始まりました~
今年のワイン会のメインテーマは
ブルゴーニュのクラス別ワイン会を
開催してそれぞれの特徴を再発見し
理解を深める事を目指しています。
今回は2月の村銘ワイン会に続き
1級畑を集めたプルミエ・クリュ会を
企画させて貰いました。
白ワインの選定は特に問題ありませんが
思わぬ苦労としてコート・ド・ニュイの赤
とボーヌの赤をどの様な比率で揃えれば
良いか頭を悩ます事態となりました…
色々と考えた結果やはり赤はニュイ
白はボーヌの基本に立ち返って
ワインを選定する事にしました。
前回の村銘会は自分がこれまで飲み
慣れてきたブルゴーニュの味がいかに
贅沢であったかを自戒を込めて認識する
会となってしまいましたが、
果して今回はどの様な発見があるのか
期待半分、不安半分な気持ちで
いざ会に臨みました。
☆ '20 サントーバン 1er Cru☆
去年の秋にムルソー村のお店で購入した
ワインですが、ヴィンテージ違いを
過去に何度か出しています。
少し冷やし目に提供してみましたが、
その段階でも引き締まった酸と果実味が
心地よいハーモニーを奏でる美味しさを
感じましたが、温度が上がると味わいに
厚みが感じられるようになり1段階
ワインのレベルが上がった印象を
持ちました。
マグナムなので会の終盤まで味わう事が
出来ましたがヘタる事は無く最後まで
フレッシュな美味しさを楽しませてくれる
良いワインでした。
ここの造り手を訪問しようと何度がアポを
取ってみましたがいまだ実現せず、
来年3月の現地試飲会で直接会って
交渉しようかと密かに考えています。
☆ '17 サントネイ 1er Cru ☆
こちらは今回唯一の国内で調達したワインです。
飲む順番で悩みましたが味見をした結果、
ムルソーよりも先が良いと感じたので
2番手での登場となりました。
飲み始めは冷え気味で味わいは優しいながらも
少し弱さを感じたので優良年のワインとしては
ちょっと物足りなくやはり国内調達が原因かなと
当初は感じていました。
やや時間が経った後に再度口にしてみると、
上品でまろやかな舌触りと溢れ出る芳香、
様々な味わいが絶妙に交差する素晴らしい
ワインに変化していました。
適度な温度と時間経過で開いたことがこの様な
変化をもたらしたのかと感じていますが、
改めてワインを飲むタイミングの見極めが
難しい事を痛感しました。
やはり2017年のブルゴーニュ白は
本当に素晴らしいです。
☆ '20 ムルソー 1er Cru ☆
コロナ禍明けの2022年現地訪問時にドメーヌから
直接購入したワインです。
2023年9月の会に同じワインを出していますが
まだ硬さが残っていたので時間が必要と感じ
セラーで寝かせていました。
そろそろいい具合かなと思ったので今回の登場と
なりましたが、いざ飲んでみると力強い芳醇な
香りとムルソーらしいリッチでコクのある味わいが
口の中を縦横無尽に行進する素晴らしいワインに
見事に変化していました。
昨年この作り手を再訪しましたがこのムルソーを
買わなかった事を今激しく後悔しています…
★ '17 モレ・サン・ドニ 1er Cru★
昨年訪問時に現地のお店で購入したワインです。
以前に同じ作り手のエシェゾーを会に出しまし
たが、非常に美味しかったのを覚えていたので
購入に繋がりました。
いざ開けてみるとその色調の濃さに驚かされ
ましたが、モレの特徴である力強い味わいと
香りが良く出ておりバランスの取れた美味しい
ワインでした。
時間が経った後に再度飲んでみると力強さのなかに
しっとりとしたしなやかさも感じられたので
思わず造り手に興味を持ってしまいました。
★ '17 ニュイ・サン・ジョルジュ ★
1つ前のワインと一緒に現地で購入しました。
こちらはアラン・モーリス・ガヴィネですが、
1つ前のものはモーリス・ガヴィネの表記なので、
同じ作り手か判断に迷います…
このワインはタストヴァン騎士団から
タストヴァンの称号を貰っています。
現地在住の知り合いから聞いた話では、
タストヴァンは味わいよりもその産地の特徴を
最も出しているワインが受賞する賞なので、
品質は折り紙付きのため
見つけたら即買いを勧めていました。
期待を込めての抜栓となりましたが、
やはりタストヴァンの称号は伊達ではなく
優しいながらも口の中に浸み込んでくる
出汁の様な旨味が非常に美味しく、
思わずこれはヴォーヌ・ロマネ側の区画かと
思ってしまいましたが、調べると街を挟んだ
反対側の高斜面の区画でした。
土臭さや鉄分を強く感じるエリアから
この様なワインが造られることにちょっとした
驚きを感じ、次回訪問時にはこの生産者の
訪問を真剣に検討したいと思います。
★ '16 ボーヌ 1er Cru ★
昨年訪問時にボーヌ街中の地下迷宮の様な
協同組合販売所で購入したワインです。
味見をしたところ軽いブショネの様な違和感を
感じましたが、普通に飲めるレベルではあった
ので提供させて貰いました。
口に含んだ瞬間に微かな異臭が気になりますが
それを過ぎるとボーヌの特徴であるしっかり
とした厚みのある味わいを認識できたので
良しとしておきます……
個人的見解ですが原因はコルクではなく
醸造段階の様な気がします。
スペインの大樽熟成ワインでたまに感じる
ニュアンスに近いかも…
★ '20 ヴォーヌ・ロマネ 1er Cru ★
2022年の現地訪問時にドメーヌで直接購入
したワインです。
訪問時は約束の時間に訪れたにも関わらず
造り手は不在で、ガイドをお願いした方が
電話をして畑からわざわざ戻ってきて頂いた
というエピソードがあった事を
今思い出しました(笑)
この時一緒に買った村銘ヴォーヌ・ロマネを
2023年4月に会で飲んでいますが、
非常に濃厚で思わずギ・アッカのワインを
連想した事もついでに思い出しました(笑)
いざワインを開けてみるとやはり濃厚な色調は
健在であの再来かと危惧しましたが、
味わいはヴォーヌ・ロマネらしくエレガントで
舌に優しく浸み込んでくる深みのある美味しい
味わいでした。
ただ、やはりまだ硬さを十分に感じたので、
飲み頃はまだかなり先の様に思われます。
【 会を終えての感想 】
前回の村銘会と比較してワインの味わいは
申し分なく美味しかったので、1級畑のワインは
格付けに相応しい実力を持っていることが
改めて確認する事が出来ました。
私見ですがプルミエ・クリュに関しては
赤よりも白の方が皆さんの反応が良く、
3月に行ったブルゴーニュ白ワイン会の
結果からも今後現地での購入は白を優先して
赤はグラン・クリュを少量買う様な形に
していこうかと考えていますが、
次のブルゴーニュ・グラン・クリュ会が
果してどの様な結果になるのか今から
ちょっと気になっています。
これから暑い時期になりますが、
今回も会の終盤でグラスに注いだ各ワインを
チェックしてみると温度が上がって味わいが
ぼやけた状態になったグラスが散見されたので
ワイン会を開くには悩ましい季節になったと
ちょっとブルーになっています…
今回不運にも体調を崩され途中退出した方が
いらっしゃいましたが、過去にも同様の事が
何度か生じています。
体調がよろしくない場合は無理に参加せずに
ご自宅での療養をお勧め致します。
お料理のキャンセルは難しいですが、
ワインに関しては毎回±1名程度の変動には
対応できるよう準備していますので、
主催者側に負担をかける事をお気になさらずに
ご自身の体調を優先して参加の可否を
検討して頂けると幸いです。
今回も雨の中ご参加頂きありがとうございます。
来月は毎年訪れているジル・ブートンの
オンリー会なので、その美味しさを皆さんに
堪能して頂けるようまた頑張らせて頂きます。