名前のないワイン会
~このワインを受け入れ共に飲もう名前のないワイン会で~
2022/07/01 開設

白ワイン/泡
-1995-
コルトン・ヴェルジュンヌ
Grand Cru
【 オスピス・ド・ボーヌ/ヴェルジュ 】
-1988-
ムルソー
1er Cru シャルム
キュヴェ・アルベール・グリヴォ
【 オスピス・ド・ボーヌ 】
-1969-
ムルソー
【 ジャン・デュポン 】
赤ワイン
-1996-
マジ・シャンベルタン
Grand Cru
【 ピエール・ブーレ 】
-1993-
ポマール
1er Cru シャルモ
【 パリゴ P&F 】
-1980-
ラトリシエール・シャンベルタン
Grand Cru
【 フェブレイ 】
-1978-
ザヴィニー・レ・ボーヌ
1er Cru レ・ラヴィエール 1500ml
【 ブシャール P&F 】
-1970-
ジュヴレ・シャンベルタン
【 カーヴ・ド・レシャンゾン 】
◆会の感想◆
~ 奇跡再び !~
ブルゴーニュの古酒がある程度集まったので
今年一年の締めとして古酒の会を企画
ワインの半数は現地購入品で安心出来ますが
残り4本の国内調達品に一抹の不安を抱えており
ヤバいワイン会の二の舞にならないかと開催まで
少し心配していました…
◇ '88 ムルソー 1er Cru シャルム ◇
初めは'95コルトンを一番手に考えていましたが
味見をした段階でこちらの方が先に飲むのが
相応しいと感じたので一番手になりました。
開けた当初は雑味の無いクリアワインでしたが
徐々に味わいが変化してきてクレームブリュレを
連想する香ばしさと少し甘みを感じるムルソーの
コクのある味わいが調和した凄いワインに
見事に花開きました。
間違いなく今年No1のムルソーでした。
来歴はブログに上げていますが、
同じワインがまだ3本と1989も1本残っているので
いつ開けるが楽しみにしています。
◇ '95 コルトン・ヴェルジュンヌ (白)◇
◆ Grand Cru ◆
コルクを開けて直ぐに強い酸化臭を感じたので
予備に持ってきたワインの用意を考えましたが
10月に開催したモンラッシェ会を思い出して
少し時間を置いてから判断しようと2番手に
変更しました。
その判断は大正解で酸化臭は徐々に無くなって
熟成に由来する芳醇な香りと力強いながらも
しなやかでふくかな味わいをもった大変素晴らしい
ワインに変化しました。
会の終盤にボトルに残ったワインを少し飲んで
みましたが、さらに美味しくなっていたので
そのポテンシャルの高さに思わず感動しました。
◇ '96 マジ・シャンベルタン ◇
◆ Grand Cru ◆
2本の白ワインが素晴らしかったため、
多分もう枯れていると思われる'69ムルソーは
後に回して赤ワインに切り替えました。
最初の赤ワインがマジ・シャンベルタンとは
何という贅沢な会をしているのだと
我ながらふと思ってしまいました(笑)
作り手のピエール・ブーレは某評論家に
嫌われている為か日本でもあまり人気が無い
様ですが、現地のレストランで飲んだ
クロ・ド・ベーズが大変美味しかったので、
私は好印象を持っています。
このワインもグラン・クリュらしい
力強い香りと味わいが堪らなく美味しい1本で、
お手頃価格で買えたのは某評論家のお陰かも
知れません(笑)
◇ '69 ムルソー ◇
ある参加者がこのワインはひょっとしたら
枯れていない可能性があると教えてくれたため
この順番で開けてみました。
10年程前にポーヌの古酒が揃ったお店で購入して
セラーの肥やしになっていたワインでしたが、
いざ開けてみるとコルクは新しい物で、
今回一番古いワインにも関わらず液面は一番高い
状態だった為、大きな瓶もしくはタンクで保管
していた物を近年ボトルに詰め替えワインでは
ないかと推測します。
香りはあまり立ちませんでしたが、
滑らかな舌触りと優しくもしなやかな味わいは
今まで飲んだ白の古酒とはまったく違った物で
新しい経験をさせてくれた面白いワインでした。
◇ '93 ポマール 1er Cru シャルモ ◇
10月の訪問で購入したワインですが
'81 ヴォーヌ・ロマネの状態に少し難があったため
搬入直前にこちらに変更になりました。
長熟のポマールらしくまだ若さを感じる非常に
濃く味わい深いワインでしたが、
私の分は一番最後にグラスに注いだのでオリが沢山
入ってしまい飲むのに少し難儀しました。
古酒はオリの処理が難しく、
今回はワインを注く順番を毎回逆転させて
皆さんに公平になる様に配慮させて頂きましたが、
やはりそろそろデキャンタを用意しようかと
少し悩んでいます…
◇ '80 ラトリシエール・シャンベルタン ◇
◆ Grand Cru ◆
この年のタスト・ヴァンを受賞したワインですが、
タスト・ヴァンの選定基準は産地の特徴を表現した
ワインに与えられるそうです。
シャンベルタンのグラン・クリュの中では比較的
軽めのラシリシエールが熟成によってどう変化
するか大変興味を持っており、ひょっとしたら
ピークを過ぎて枯れてしまっているかと
少し心配していました。
いざ飲んでみるとそんな心配は杞憂で
優雅で上品な味わいの古酒に見事に熟成しており
さすがタスト・ヴァンの称号は伊達ではないと
感じる見事なワインでした。
生産者はお馴染みのフェブレイですが
表のラベルからでは分かり辛く裏面ラベルを
見ないと気づけない通好みの仕様になっています。
輸入元が三越だったので多分何処かの家の納戸に
眠っていたワインを私がネットオークションで
落札したものと思われます…
◇ '78 サヴィニー・レ・ボーヌ 1er Cru ◇
今年の春の訪問で現地の古酒専門店で見つけて
即買いしたワインです。
20世紀後半のブルゴーニュ当たり年の中でも
特に評価の高い'78のワインはもはや日本国内では
入手が難しく、このワインが入手できた事によって
この会が開けたと言っても過言ではありません。
・世紀の当たり年
・高い液面
・現地長期保管
・ハンドキャリーでの輸入
この条件のワインが美味しくない訳がなく、
香り、味わい、余韻のどれをとっても
非の打ち所の無い素晴らしいワインでした。
ちなみに、今回のワイン代の半額が
このワインの購入に当てられました…
◇ '70 ジュヴレ・シャンベルタン ◇
この会ではお馴染みとなった
私の誕生年のワインです。
今年の春の訪問で'78サヴィニーと同じ店で
購入しました。
グラン・クリュ程のスケール感はありませんが
程好く熟成した古酒で、開けた傍から味わいが
様々に変化していく古酒ならではの美味しさを
十分に楽しませて貰いました。
【 会を終えての感想 】
今回は最悪ヤバいワイン会の二の舞になる危険性を
孕んだ中々に悩ましいワイン会でしたが、
いざ開催してみると開けたワインが全て素晴らしい
という奇跡の会となりました。
この様な会は2022年のオスピス会以来です…
今年のベストワイン会をどれにしようか悩んでいる
所でしたが、最後の会がそれになるとは
私も思い至りませんでした。
今年も多数のワイン会を開き沢山の方々と多くの
ワインを楽しめた事をとても嬉しく思っています。
来年も新しい方や素晴らしいワインに出合い
良い一年であることを願っています。
ワイン会に関わりました全ての方々に
この場を借りまして感謝とお礼を申し上げます。